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 第4回 「晴れてNPO」

  五月二十八日月曜日。朝一本の電話が鳴った。―

 「こちらは鹿児島県庁です。SCCのNPO法人認可が本日付けで認証されました。」

 僕が昨年七月に作った団体「SCC」が特定非営利活動法人(NPO法人)の認証を県から受けたわけである。NPOとはNon Profit Organization(非営利組織)の略で、価値観が多様化した現代社会、行政や企業だけでは市民の様々な要求や期待に応えきれなくなってきている。様々な分野においてその「課題」に取り組む自発的な市民活動が注目され、そういった団体に法人格を与えましょうというのが「NPO法」である。今回SCCはそのNPO法の規定に基づいて法人格を取得したわけだ。

 NPO法人申請に着手したのが今年の一月中頃。これまで体育会系一筋で生きてきた、いわゆる「脳みそまで筋肉」という類の人間が「法人申請」という荒行にチャレンジしたわけである。本当に一番最初は「定款」を「テイカン」とすら読めなかったという笑うに笑えない話まである。それが周囲の温かい協力にも恵まれ、定款から収支予算書、財産目録、事業計画書などなど、分厚い書類を揃え、三月二日、県庁に申請をすることができた。

 そしてこの度の申請認証ということで、このコラムが出る頃には法務局への法人登記も済み、晴れてNPO法人SCCが正式に設立されていることであろう。鹿児島では初のスポーツ系NPO法人の誕生である。

 これからが本当のスタートだ。しかしとりあえず最初の大きな関門はクリアできた。人間、必死になればなんでもできる。そう実感した。

                         (SCC代表)