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 第6回 「生涯スポーツ社会」

  文部科学省が昨年九月に策定した「スポーツ振興基本法」。その中で「生涯スポーツ社会の実現に向けて地域スポーツ環境を整備しましょう」ということが謳われている。

 「生涯スポーツ社会」。どういう社会なのだろう。想像して欲しい。きっとほとんどの人がご年配の方々が元気に楽しくスポーツに親しんでいる姿を思い浮かべたことだろう。

 そう。日本は学校教育とともに青少年のスポーツ環境はものすごく充実している。が、これが成人以上のスポーツとなるとその環境たるや貧弱極まりない。ご年配の方のスポーツというと、やれジョギングだの水中歩行だのゲートボールだのと、そういうものだと決め付けられている。誰が決めた?

 年取ってもサッカーやればいい。バスケットやればいい。陸上の高跳びやればいい。好きなスポーツやればいい。それぞれのスキル(技術)・体力に合わせてルールを変えればいいことだ。

 悲しいかな。そういう発想が日本人にはない。でも、やりたい人はたーくさんいるはず。「お年寄りに安全なスポーツ」。まぁ、それはそれでいい。けれども、そんなのはらいのけるぐらい元気なお年寄りが増えて欲しい。「俺はゲートボールなんかやりたくねー!(ゲートボールをばかにしているわけではありませんので…)」そういうお父様、お母様、たくさんいるはず。やりましょうよ。スポーツ。若い頃、青春の灯をともして打ち込んだスポーツは若者だけのものではない。

 県、市がやるべき仕事。そういう年齢やスキルに関係無く、誰もが気軽に好きなときにスポーツに親しむことのできる環境、雰囲気を作ること。何故、現状ではそういった環境、雰囲気がないのか。そういうところから議論をすすめていってほしい。

                         (SCC代表)