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 第7回 「あいててよかった」

  鴨池運動公園は怖い場所だ。夜、暗くなると女性や子供一人で歩ける場所じゃない。

 嘘だと思ったら夜一人で歩いてみればいい。テニスコートはたまに明かりがついているけど、何故か陸上競技場に照明がつくことはない。駐車場も暗い。 まーこういうことを言えば「夜は利用者が少ないからだ」と言われるに決まっている。

 利用者が少ないのか、それとも利用したいのに利用し辛いのか。

 何はともあれ県のホームページには鴨池運動公園についてこう記してある。「県民の生涯スポーツの振興を図る拠点」。まず「生涯スポーツ社会の振興」と言うのであれば、会社帰りのサラリーマンが気持ち良く汗をかけるようにしていただきたい。何もスポーツはさんさんとふりそそぐお日様の下でやるものだけではない。大人は夕方から夜にかけてしか自分の時間がないのだ。週に1度でもいい。夜、陸上競技場に照明をつけて、爽やかなリラックスできる音楽を流してみたりしてはどうだろう。気軽にジョギングやウォーキングができる雰囲気を作るのだ。ウォーキングぐらい気軽で、しかも美容と健康によいスポーツはない。しかも夜は女性の天敵「紫外線」もない。お肌にもよいときた。

 某コンビニのうたい文句に「あいててよかった」というのがある。これだけ。本当にこれだけで日本に「コンビニ」という文化が短期間であっという間に定着してしまった。消費者のニーズにぴったりあてはまってしまったのだ。

 スポーツの世界にも「あいててよかった」というニーズは絶対にある。そのニーズを掴むか掴まないか。それが『文化としてのスポーツ』が定着するかしないかの別れ道になるだろう。

                         (SCC代表)