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 第8回 「だれもが気軽に」

 1週間降り続いた雨がからっと晴れた先週の日曜日。僕は鹿児島市内から車で1時間半ほどかけたところにある川内市の総合陸上競技場に行ってきた。第7回川内市陸上競技記録会にSCC軍団が出場するため。

 しかし暑かった!雨対策として用意していた簡易テントが、雨ではなく日差しよけで役にたった。それでも顔が真っ赤に焼け、今、皮がぽろぽろと剥がれ落ちている。普通でも見苦しい顔が余計に見苦しい。

 そんなことはどうでもいい。この暑さとともに非常に驚いたのが参加人数の多さ。1200名という場内放送があった。何故こんなに人気があるのだろう。まずこの競技会、誰でも参加できるのだ。普通、陸上の競技会に出場するには陸上競技協会だとか、マスターズ協会だとかそういったところに登録しておかないといけない。この競技会はそれが要らないわけで、すなわち「出てみたい」と思った人が申し込みをして、申し込みを料を払えば、誰でも出場できるのだ。

 市民ランナーのためのジョギング大会は数多くあれど、陸上のトラック&フィールドではそういった大会は滅多にない。しかし、1200名という参加人数が物語っているように、この大会は大人気なのである。

 こういう競技会をどんどん開催すればいい。きちんとした公認の記録会はそれはそれで必要。だけどこういった気軽に市民が参加できる競技会も絶対必要だ。ニーズの高さはこの川内の記録会が示している。

 スポーツをやり始めると、やがて何かの競技会に出場したくなる。けれどもその敷居が高いと自然と脚が遠のいてしまう。まずは誰もが気軽に参加できる競技会をたくさん設けること。競技会に出場するとまた新たな目標もできて、スポーツに対する取り組み方も変わってくる。

 気軽に運動したい人と、気軽に運動できる場を結びつける。これが生涯スポーツ社会に向けた第1歩。

                         (SCC代表)